6月の絵本読み聞かせ。
梅雨に入るのでお天気の本や父の日があるのでお父さんがテーマのものがいいかな、と考えていたのですが直前までなかなかいい絵本が見つけられず💦
「せんそうがおわるまで、あと2分」は息子が前日に借りてきてくれたのでした。
読んでみると、文字は少なめ、絵はかわいい感じ。
内容もとても良かった。
でも・・・
ちょっと朝から重い空気になるよな・・。
なんて思って読むかどうか決めきれず、結局当日、何冊か絵本を持って行ったのですが子供達の多数決でこの本を読むことに決めたのでした😊
「せんそうがおわるまで、あと2分」
作;ジャック・ゴールドスティン
訳;長友恵子
この本は第一次世界大戦で戦争が終わる2分前に亡くなった実在する人物から着想を得て絵本にしたお話です。
生まれた時刻が2分違いのずっと一緒に育ってきた二人の男の子。
二人が青年になった頃戦争が始まってしまいます。
カナダ人の二人はヨーロッパへわたりドイツ兵と戦うことになり、もう少しで終戦という2分前に・・・というお話です。

この絵本の良いと思ったところは二つ。
一つ目は戦場での描写です。
たくさんの敵兵を倒して、勇敢なものとして勲章をもらうことがあっても、そこはノミやネズミがたくさんいて、お腹いっぱい美味しいご飯を食べれるわけでもなく、惨めで淋しく、恐怖を感じる場所であることが書かれています。
捕虜になった敵兵が恐ろしい鬼でなく、普通の人間に見えること。
捕虜になった人はもう戦わなくて良いと羨ましく思うことも印象的でした。
そして2つ目は戦争が終わって国に戻ってきた後の描写です。
戦争が終わっても失った人は戻ってこないし、普通の生活に戻ることの難しさも綺麗事でなく書かれています。
こんなふうに書いていても改めて「暗いなぁ・・」と思うのですが、同時に子供達に読んであげたい、とも思ったのでした。
案の定、読み終えた時教室は先生方含め、「シーン・・」となってしまったので焦りましたが💦
後から子供達がもっと絵本をよく見たいと集まってくれました。
「この本、図書室で借りれますか?」とか「ここの絵に、こんなの描かれてるよ」なんて 興味を示してくれたので読んで良かったなと思いました。
この作者の書かれた本で「おなじ星をみあげて」という辻仁成さんの翻訳した絵本があるのですがそちらも良さそうなので今度読んでみたいなと思います。