急に寒くなってきて秋が深まってきました。
今月は1年生への読み聞かせです。
秋の豊作にまつわるお話がいいかどうしようか考えていましたが、今回は次の2冊に決めました。
- 「ちがうねん」 ジョン・クラッセン作 長谷川義史訳
- 「とんでもない」 鈴木のりたけ
ではでは本の紹介から・・
「ちがうねん」
こちらはジョン・クラッセンの帽子が出てくるお話の3部作、「どこいったん」「ちがうねん」「みつけてん」の一つです。
大きい魚が寝ている間に帽子を盗んだ小さい魚。
「このぼうし ぼくのと ちがうねん。
とってきてん。」
と軽快な関西弁で始まります。
「ぼくのことなんか あやしめへんわ。」
「とったらあかん
わかってる。
ぼくのと ちがう
わかってる。
でも ええやん。
おっきな さかなには ちっさすぎる。
ぼくに ぴったりやん このぼうし。」と
罪悪感からか言い訳しながら泳いでいる小さい魚。
後ろから静かに迫ってくる大きい魚に見ている方はハラハラします。
最後は海藻のジャングルに逃げ込みますが・・・。
というお話です。
この翻訳、どうして関西弁にしようと思ったんだろう?
とってもハマっていて面白いです!
「いや、気づかれてるやん。」
「カニ、そっこーでチクってるやん。」
読んでいる最中も子供達も関西弁でツッコミを入れてくれて楽しい時間になりました😊。
映画「ジョーズ」の音楽を聴かせて読んでも面白かったかも・・なーんて後から思いました。
最後に誰かがぼそっと
「食われた・・」
と呟いておりました。
ちょっとシュールなお話だったかな。
「とんでもない」
面白い絵本作家で有名なのりたけさんの絵本です。
ごくごく平凡な男の子が
「ぼくにしかない すごいところ
そんなのひとつも みつからない
さいは いいなあ
よろいのような りっぱな かわが かっこいい」
と他の動物を羨ましく思うのですが、他の動物も実はそれぞれ悩みを抱えて、他の動物を羨んでいて・・
一周回って「にんげんの こどもはいいなぁ。
と男の子に戻ってきます。
みんなそれぞれいいところがあるんだけど自分ではなかなか気づかない。
自分にないものがとっても良く見えてしまうことってありますよね。
この絵本はその教訓がわかりやすいんだけども全然説教じみてなくて、楽しく「まあ、そうだよね。」と受け入れやすいお話だと思いました。
きっとイラストのタッチや本当に嫌そうな動物達の表情のせいかもしれません。
子供達はいろんな動物が出てきて面白かったようです。
2冊を読み終えた後、先生が子供達に「どっちが面白かった?」と聞いてくれました。
色々な感想があったけどどちらの絵本も半分くらいずつ手が上がり楽しんでくれたようでした!
やっぱり反応があると嬉しいです☺️
次は何にしようかな。