今月の小学校の読み聞かせは5年生でした。
マイコプラズマやコロナなど色々流行ってきているせいかお休みの子も多くちょっぴり静かな雰囲気でした。
今回の5年生に読んだ本は
・「そこつ者」 野村たかあき
・「ぼくがラーメンたべてるとき」 長谷川義史
の2冊です。
本当は「月夜のキャベツくん」も読みたかったけれど準備に手間取ってしまってそちらは省くことにしました。
とっても笑えるナンセンスなお話なのでこちらはまた今度機会があったら読もうと思います。
「そこつ長屋」
野村たかあきさんによる、人間国宝の柳家小三治さん監修の落語絵本です。
お話はまめでそそっかしい男が行き倒れの人を見て同じ長屋の熊さんと勘違いするところから始まります。
周りの人に「知り合いなら引き取ってくれ」と言われてこのそそっかしい男は「じゃあひとまず当人連れてきます。見比べてみて当人に間違いないと分かれば安心して渡せるでしょ」と長屋に飛んで帰ります。
いや、当人って?と周りの人はハテナですよね
だって、ここに行き倒れの死体があってその当人ってどういうこと?
面白いのがこの同じ長屋に住むこれまたそそっかしい熊は「お前は、ゆうべ、浅草でもって死んでるよ!」と言われて話すうちに「そうかな?」となぜか自分が死んだことを受け入れます。
二人で死体を引き取るために戻ってきて・・・
話のオチでも一笑い。
子供達に落語って聞いたことある?と聞くと1/3くらいの子が手を上げてくれました。
落語って「じゅげむ」は国語でやるけれど他はあまり触れる機会がないですよね。
落語のお話としてはこの「そこつ長屋」はわかりやすい面白さがあって良いかなと思います。
子供達より先生の方にウケていたけどまあ、良いでしょう☺️
「ぼくがラーメンたべてるとき」
長谷川義史さんの本です。
「ぼくがラーメンたべてるとき、となりでミケがあくびした。」とほのぼのとしたタッチの絵で始まります。
なんだろう?ラーメンの話かな?なんて思っていると・・
「となりでミケがあくびしたとき・・・。」と、ページをめくるたびにとなりのみっちゃんが・・そのまたとなりの・・・と遠くの誰かのお話に続いていきます。
最後の方では
「そのまた やまのむこうのくにで おとこのこがたおれていた。」
と荒涼とした場所を思わせるような茶色い背景の中、男の子が一人倒れている絵が描かれています。
「かぜがふいている。
そのとき・・・。
かぜがふいていた・・・。」
と最後はラーメンを食べている男の子のところに戻ってきます。
今、遠くの国ではどんなことが起こっているんだろう?と想像することや、今この時も苦しんでいる子がいるんだ、と知ること。
平和について考えたり、自分がいる環境に感謝すること。
いろんなメッセージが読み取れる絵本ですが、朝読むのはどうなんだろう?
少し重たいかな・・。
などちょっと悩んだのですが、とても良い絵本なので今回は楽しいお話と組み合わせて読むことにしました。
読んだ後は何も言わずに終えましたがみんな静かに聞いてくれました。
お話自体は2〜3分で読み終わります。
次に読むときは同じく長谷川義史さんの「へいわってすてきだね」と合わせて読んでも良いかなと思いました😊