著者の齋藤孝さんは明治大学文学部教授。文化人として幅広い目ディアで活躍。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。
著書に「アウトプットする力」、「声に出して読みたい日本語」などあり。
文章を書くのが苦手な人、考えを思うように書けないで困っている人いませんか?
はじめにこの本を書店で見かけた時、作文が大の苦手の息子にいいかも!と思い手に取りました。
けどパラパラとめくってみると「書くことで自分の考えがはっきりする」という文章が目に入り(これって私が欲しかった本かも・・)そう思い直し結局自分のために購入しました。
内容もとても良かったので今回は「書ける人だけが手にするもの」を読んでみた感想をお伝えします。
「書ける人だけが手にするもの」ってどんな本?
そんな疑問を解決するよ!
「書ける人だけが手にするもの」ポイント3つ
・書くことで思考力は磨かれる
・話す、書くの2度のアウトプットで書くことに慣れよう
・➕自分の考え・エピソードで立派なオリジナルエッセイの出来上がり
書くことで思考力は磨かれる
文章を書くのって時間もかかるし苦手意識がある方も多いと思います。
でもそれでも書くことを著者が勧める理由は「書くことで自分の考えがはっきりする」から。
頭の中に漠然とした感情や思考ってありますよね。
私はそのモヤモヤを的確に表現することが苦手です。本の中では「書き言葉はその暗闇を照らすランタンのようなもの」と書かれています。
書くことで自分の内面にあるものを照らし出し輪郭をくっきりとさせるのです。
そしてこの行為こそが思考を深めることだと言います。
確かに「一定の労力が必要」ですが行うことで思考力が磨かれ、『シンプルに言えば「頭がよくなる」』とのこと。
頭良くなりたい!!
そして初めの頃は難しいと思っていても書けば書くほど書くことに困らなくなるのです。
これは著者の大学院生時代に気づいたそうです。
そうはいってもどうやって書いたらいいのかわかりませんよね?
大丈夫です。
次に本の中で書かれている具体的な方法を少しご紹介します。
話す、書くの2度のアウトプットで書くことに慣れよう
書くことが苦手な人でも毎日「話すこと」はしていますよね?
慣れている「話すこと」と苦手な「書くこと」を近づけるためにまずはなんでもいいので本を読み、感動したこと、良かったフレーズなど相手にお勧めするつもりで話しましょう。
ポイントは本の中に書かれている気に入った言葉、キーワードなどを使って話すこと。
これはその本を書いた人の語彙力や表現の力を借りて話すということ。こうすると自然といつものおしゃべりとは変わってきますよね。
そして話した内容を文章に書いてみる。
一度、話し言葉としてアウトプットされているので伝えたいポイントが整理され、読みやすい文章になります。
➕自分の考え、エピソードで立派なオリジナルエッセイの出来上がり
➕は何にプラスするかというと・・
①名文の引用
②自分が見たり聞いたりしたこと
③普遍的現象
に➕します。
①名文の引用
本を読んでいて惹かれた1文やエピソードに自分の考えをくっつけてみる。
名文を引用し、こう書かれていた、で終わらずに➕自分の場合は〜など自分のエピソードを付け足した文にする。
②自分が見たり聞いたりしたこと
自分見聞きしたことを日記で終わらせず、➕この体験をして自分はこう思った、と自分の考えを足してみる。
③普遍的現象
一般的現象、これって本当にそうなのかな?➕自分でやってみたらこうだった、と自分の考えや感想を入れる。
確かに自分の考えやエピソードを入れることでオリジナリティが出るし、書くことへのハードルが前より低く感じられます。
最後に著者は表現力を磨くために読書は欠かせない、としています。
確かに本を読めば読むほどたくさんの表現や世界に触れることができますよね。
もし本選びに迷ったらここ東西関係なく著名な作家の本を読むと良いそうです😊
「書ける人だけが手にするもの」を読んだ感想
齋藤孝先生の本はどれもそうですが、この本も初めから終わりまで やさしい語りかけるような文章でとても読みやすかったです。
タイトルだけ読むと難しそうに思えるけれど、文中にYOASOBIや呪術廻戦、スラムダンクや鬼滅の刃など話題の作品を用いて解説してありとっかかりやすいです。
鬼滅の刃を用いた例えでは「登場人物の誰にスポットを当てるか、誰の立場でみるかで全く違う切り口の文章になる」ということが非常にわかりやすく、さすがですね。
ぼんやりした思考を外に出す!
文章力の向上だけでなく、文字通り頭が良くなりそうです✨