「そらいろ男爵」絵本⭐︎書評

本が2冊開かれている写真

そらいろ男爵はこんな絵本

  • 文 ジル・ボム、絵 ティエリー・テデュー  訳 中島さおり
  • 第一次世界大戦開戦から100年後、フランスで作られた作品
  • サン・テグジュペリ賞、受賞
出典;Amazon

主人公の男爵は本が大好き。家にたくさんの本を持っています。

そらいろに塗った飛行機でバードウオッチングを楽しんだりとのんびり始まりますが、すぐに戦争が始まり男爵も戦争に行かなければならなくなります。

男爵は砲弾にと本を戦場へ落とします。

すると拾った敵の兵たちはそれを読み始め・・。

男爵はどんどん本を落とします。料理の本、詩の本、天文学の本、思想の本、歴史の本、いろいろな本です。

読んだ兵士たちはどうしたでしょうか?

最後に男爵は戦争を終わらせる名案を思いつき実行します。

本の代わりに「ある物」を敵の陣地と味方の陣地と空から降らせると、兵士たちは心を打たれます。

見事に戦争は終わり男爵は勲章をもらいました。

「そらいろ男爵」の感想

学校の読み聞かせで3年生に読む本を探しているときにこの本に出会いました。

戦争や平和のテーマは重くなりがちだけど、ちゃんと絵本としての面白さを持ったまま届けることができる本です。

教室の子どもたちは真剣な眼差しで聞いてくれたので一安心。

可愛らしい絵を通しながらしっかりとメッセージが伝わりました。

絵本の中で本を読み、争いの他へ目をむけはじめる兵士たち。

本の持つ力の大きさ、想像することがどんなに豊かで平和な社会に必要かが分かります。

自分に大切な人がいるように相手にも大切な人がいて、自分を大事に思ってくれる人がいるように相手のことを大事に思ってくれる人がいる。

そんな当たり前のことを忘れてしまわないようになって欲しいなと思いました。

この本の絵を担当したでティエリー・テデューは文も書くのですが、テデューの作品に「ヤクーバとライオン」という絵本があるのですがこちらもしっかりした内容の絵本でおすすめです。

ただ、小さい子は怖いと思う子もいるかの知れないので高学年がいいかな。

機会があったらぜひ両方読んでみてください😊

最後まで見ていただきありがとうございました。

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